これは毎週金曜日に更新するエロマンガ時評企画である。ただ、今週は静岡を旅行していたのであまりエロマンガを読めてない。富野展のレポートでもしてお茶を濁そうかとも思ったが、流石に第3回目で番外編ってのもアレなので、がんばって新刊レビューする。今回取り上げるのは、サークルちんちん亭のchinによる東方紅楼夢新刊、『洗脳巫女と世継ぎをつくろう!』である。
ちんちん亭の同人誌は毎回安定して高クオリティで、今回もよかった。特に、霊夢の爆乳おっぱいが素晴らしい。大きく言えば垂れ乳なのだが、長く垂れているわけではない。しっかり質量を持った部分が前方にあり、体との連結部が下に垂れている。ボリュームと熟れが並存していて、一粒で二度美味しい。
このおっぱいをさらに輝かせるのが、様々な衣装とのマリアージュである。ちんちん亭の同人誌は基本的に、ヒロインがいろんなコスチューム(紐水着とか全身タイツとか、とてつもなくわかりやすいエロコスが多い)に着替えながらセックスを繰り返す構造を持つ。本作ではこのコスプレが、おっぱいの魅力をより引き出している。
たとえば冒頭で着ている巫女服。あの垂れ乳が服の上からだと、ハリのあるメロンおっぱいに見える。上着が、垂れている連結部を隠しつつ、おっぱいを下から支えているのだ。ただし、脇が大胆に開いているから、カメラアングルを変えれば必死の努力がモロ見え。隠し切れてない感じがエロい。だらしない乳を必死に取り繕いやがって……正体見たり!って感じだな。
続いてわずか数コマしか登場しない競泳水着。ぴっちりしているので、巫女服のようなごまかしは効かない。重力に妥協するおっぱいと、重力に抗う水着の戦いぶりがはっきりわかる。谷間から脇へのラインで、水着に押されたおっぱいの底面が少し潰れており、そのやわらかさ・重さ・垂れっぷりが堪能できる。
一番健気におっぱいを支えているのは紐水着だろう。竿役の体に補助してもらってやっともちあげている状態だ。背中への食い込みが、爆乳の暴力を存分に伝える。
もちろん、ただ爆乳キャラにエロコスを着せただけではこうはいかない。両者が化学反応を起こすよう、chinが注意を払って作画しているからこそ、これだけエロくなっているのだ。
ところで、ちんちん亭の長い東方同人活動歴の中で、霊夢がオフセット本のメインヒロインに抜擢されたのは、今回が初めてだ。満を辞しての主人公登場だけあって、chinのキャラクター解釈がきっちり反映されたお話になっている。
chinは後書きで「霊夢ちゃんはおそらく耳年増のムッツリスケベだと思う」と述べる。だから、本作は催眠ジャンルではあるが、むしろ霊夢の性欲が際立つように描かれている。最初こそ不意打ちだが、途中から霊夢は自分から率先して催眠を受けにいく。竿役も一方的に「語録」をまくし立てるのではなく、彼女におねだりさせようとする。男の体に乗った霊夢が頭を垂れ、自分を調教した労を感謝し、お詫びに生中出しを誘うコマは、マゾヒズム炸裂の名シーンである。
ちなみにもう一人の主人公格、魔理沙もまだ未登場である。インタビューによると、「自分の中で魔理沙は「頑張りやさん」として妄想しているのですが、それを自分のエロに繋げづらいのかもしれないです」とのこと。個々のキャラへの思い入れと描きたいエロが重なり、像を結んで初めて作品にしているのだろう。だからこそ本作でも、霊夢の欲望に焦点が当たった。一見テキトーにヒロインを犯しているようなちんちん亭作品だが、実は背後に、キャラへの深い深い愛があるのだ。